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育成年代でのチーム立ち上げ 1 〜指導者に向くベクトル〜

はじめに

皆さんこんにちは。岡崎と共にフッボラ代表を務めるイニゴ・ロペスです。日本はシーズン終盤に差し掛かろうとしているところだと思います。ヨーロッパは今まさにシーズンインをしているところです。今季も日本の皆さんと少しでも繋がることができればと願っています。記事というカタチになりますが、自分が思い巡らせていることを記していこうと思います。お付き合いいただければ幸いです。

今年自分はディポルティーボ・アラベスというクラブで4年目のシーズンを迎えています。そしてジュニアユース年代(U16)の監督を務めています。本クラブには、多くの予算と多くの人達の努力によって、スペイン中から才能豊かな選手達が集められています。そんな彼らと今季はこの年代の最上位リーグを戦います。プロになっていく選手にとって非常に重要な一年間。そこで責任者を務めることに大きな責任と強い胸の高鳴りを感じています。

リーグ開幕まであと1週間なのですが、まだまだチーム作りの真っ最中です。プロクラブである以上、このリーグで上位に食い込むことは暗黙の了解として求められていることです。とは言え、強豪クラブがひしめくこのリーグで、上位に食い込むことは簡単なことではありません。

結果を出すだけが自分に求められたタスクではないことも強く自覚しています。平行して行うべきは個人の開発です。むしろこちらがとても大事だと考えています。この競技力の高いリーグをある意味利用し、如何に選手の中に眠っているものを外に引き出してあげられるか。その為に如何に彼らに寄り添うことができるか。ここに我々の専門家としての度量が大きく問われているように思います。

今回の記事では、チームを立ち上げていく上で、大事だと思うことを綴っていきたいと思います。あまり文章量が多くならないよう、3回に分けてお送りします。今回はその1回目です。

結局は自分自身が準備できているのか

まず、各選手達と一緒に進む道の中で、その選手は何を学ぶことを必要としているのか。まずそれを知らなければいけません。そしてその中で、その選手が抱える疑問、そして時には恐怖に対してどんな方法でそれに寄り添えばいいのか。そしてどんなメッセージをそこに添えていけばいいのか。そういったことを我々は日々考えていくわけですよね。

そして当然ですが、選手達は各々ちがいます。学年の色も違います。そこで私たちは指導者として多くの判断を下すことを求められます。各選手側からの需要が違うということは、それに応じた我々の供給も変わるのは当然です。ここで我々指導者のキャパシティが問われます。状況に応じてそれに適したアプローチをしなければいけないからです。

最終的に行き着くのはどこか。それは我々自身です。結局はわれわれ自分自身の話になっていきます。最後は指導者としての自分に目を向けることになるんです。選手達へ寄り添おうとします。そしてその中で、選手は何を必要としているのか、について見えるようになっていきます。ではそこから、ではそれに対して自分には何が求められているのか、について考えるんですね。そして最後は、「自分はそれに答えるだけの準備ができているのか」に行き着くわけです。

まずは物事を観察する。そして五感を通じて傾聴する。そして選手に対して発問し色んなものを彼・彼女達の中から引き出してあげる。でもここで終わってはいけないわけですね。次は自分にベクトルを向けなければいけません。「自分はそれに応えるだけの準備ができているのか」と。そして我々がそれに応えるだけの力量が備わっていないことに気づくことが多々起こるわけです。

この作業を続けて行くことで、選手だけではなく、指導者も同時に成長するスペースが生まれます。このタスクを各々の選手と随時行っていく。これらにしっかり向き合っていくことでそれらが一つ一つが柱となります。そして頑丈な建築物ができていくと僕は信じています。

今回はここまでにしたいと思います。次はよりサッカーの話に触れましょう。読んでくださりありがとうございました。

イニゴ・ロペス

 

岡崎がイニゴをしっかり紹介しているフッボラ×ラジオの回はこちら。
https://radiotalk.jp/talk/380318

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