entrenarenespana181917

スペインでチームを率いる18-19(17) 解任ブルー

デウストの現場を離れた後、しばらくして、エイバルトップチームの練習を観に行きました。そこで自分が信頼する指導者に言われました。彼はリーガの舞台で20年近く活動し、プロの世界の酸いも甘いも経験している方です。

「解任を告げられた直後というのは解放される気持ちの方が強いだろ?その後だよ、痛みが出てくるのは。」

当にその通りでした。

その瞬間は荷が降りる心地というか、「ホッ」とするというか。刃物で指を切った瞬間、血が出始めるまで1、2秒かかることがありますがその感覚に似ています。痛くないんですね。そこでは首になるっていうのはそんな苦しいものではないのか?とも思ったほどでした。しかしそれは間違いでした。その後ジワジワと痛みが出てきました。

僕の場合、その週末に試合を観に行った時でした。ホーム開催の試合。周囲から強い目線を浴びながら連れ添ってきた仲間(スタッフ)と客席の真ん中に座り、戦況を見守りました。一緒に戦ってきた選手達が必死にプレーする姿を客席からただ只管見守るというのは辛い経験でした。そしてチームは9試合振りに勝利し、会場全体が幸せな空気に包まれます。色々な方が僕たちのところにも来て声をかけてくれました。ディレクターも「これはお前達が勝ち取った勝利だよ」とわざわざ言いに来てくれました。ただあの時の気持ちというのは言葉で表現するのが不可能だと思うくらい沢山の感情が入り込んだ複雑なものでした。そこからブルーな気持ちがどんどん膨らんでいきました。

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