entrenarenespana181916

スペインでチームを率いる18-19(16) 「解任されました」

前回の記事から間が空きました。後期は初戦こそ勝つことができたものの、その後結果がついてきませんでした。9連敗を喫しとうとう降格圏があと1ポイントのところまで迫ってきたところで解任の通達を受けました。会長を含めたクラブ上層部による判断です。監督交代をカンフル剤に選手達が覚醒することを狙ったもので、プロリーグの世界でしばしば取られる手法です。

月曜日、いつものように練習場に行くとディレクター室に呼ばれました。そこで更迭の旨を告げられた後すぐに選手達との別れの場が設定されます。スタッフと一緒にロッカールームに入り最後の挨拶をし、サヨナラを告げ、クラブを去りました。その直後から新しい監督による新たなチーム作りが始まりました。

チームの結果はその後どうかというと、自分が更迭されたその週の試合で勝利を勝ち取ります。そしてその翌週も勝利を納め、ほぼほぼ残留を決定させることになります。

僕にとっては監督として「クビになる」経験というのは今回が初めてです。今もまだその経験を咀嚼している最中ですが、中々堪え難い経験です。

こちらでは「サッカー監督はクビになって初めて監督になる」「クビになるまではサッカー監督ではない」という類の言葉があります。サッカー界の無常さを表す言葉です。そういう意味では「やっとお前もサッカー監督の仲間入りだな」と結構な数の同業者に励ましがてらに言われました。

ただ、当の本人はそれどころではありません。僕にとって何より一番辛いのは、ある日を境にこれまで当たり前のように入っていたロッカールームに入れなくなるということ。そこは選手達やスタッフと濃密な時間を過ごしながら色んなものを創り上げてきた特別な場所でした。自分の中の大半のエネルギーを注いでいた場所でした。その空間がある日突然、自身の生活から消え去ってしまうことは何かこう心の大きな拠り所を失った心地なります。

これは回数を重ねたら慣れてくるものなのでしょうか。まだわかりません。

 

 

試合映像 後期SDエイバル戦(前半)

https://vimeo.com/320916479

試合映像 後期SDエイバル戦(後半)

https://vimeo.com/320986357

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