entrenarenespana181914

スペインでチームを率いる18-19(14) 3回見返して現れた「罪」

アスレチックビルバオというのはこの地域の人々にとって本当に特別です。日本でいうと日本代表の存在と似ています。ライバルだとか味方だとそういうレベルの存在ではないという意味で。そんなアスレチック・ビルバオ(16歳以下)が自クラブにやってきたのは105年の歴史で初めてのこと。日頃は観に来ない人も会場に足を運びます。試合が始まる前から客席にいる人、試合が始まって少し遅れてくる人。自分の試合を終えて後半から観にくる人。試合中に後ろを振るといつも満席になることはない客席が人で埋め尽くされていました。そして思いました。「これまで自分が監督として立ってきた試合で一番お客さんが多いな」と。

選手達にとって本当に特別な試合。誰もが出たい試合です。試合前のロッカルームでスタメンを発表する時の様子は、受験の合格発表を待つ学生達のようでした。この試合の重要性は交代カードの切り方にも影響を及びします。前半調子の悪かった選手をハーフタイムで3人交代させなければいけませんでした。普段の試合なら後半立ち直るチャンスを与えることも多々ありますが、今回は無理です。ベンチには練習でも十分にアピールしながらもスタメンに選ばれず、試合に出たくてうずうずしている選手が並んでいますから。
試合後、ビデオを見返すと色んなものが見えてきます。噛めば噛むほど味が出るごはんのように、見れば見るほど初めて見えるものが出てきます。3回目になるとピッチにいる各選手の細かい動きや判断が多少暗記できるようにもなってきます。こうすれば週明けの練習で各選手に細かなフィードバックを用意した状態で最初の挨拶をすることができます。選手への接し方が変わります。
今回のこのビデオを見返す作業。まるで自分が1週間前から負っていた「罪」がカタチを成して目の前に現れていくようでした。この手の敗戦というのは本当の意味で監督に責任のある試合です。今思うことは試合のプランニングに問題があった試合だということでした。なぜなら各選手たちは本人達が持つ現段階のチカラを最大限発揮したからです。こちらが求めることを愚直にも思えるほど忠実にこなそうとしてくれました。
勿論悔いはありません。1週間前の自分はそれがチームにとってベストだと思っていたわけですから。でももう同じことはしないと思います。大きな大きな学びがあった週でした。感謝です。

前半リンク
https://vimeo.com/304357930
後半リンク
https://vimeo.com/304364048

追伸
多くの観衆の存在はAビルバオの選手達のパフォーマンスをより研ぎ澄ませることに繋がりました。これまで観てきた試合で一番集中力が高かったw。1人スペイン代表でプレーする選手がいるのですが、彼の破壊力は凄かった。このリーグの中でも飛び抜けていました。この選手はきっと数年後リーガトップレベルでやってるんだろうなと思いました。

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