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一人一人に寄り添うタイミング

備忘録も兼ねて。

練習直後というのは、ある意味試合でいうところのアディショナルタイムのような時間です。90分の試合は終わっているものの、真剣に戦える時間。でも、時間はかなり限られている。自チームではそんな時間を輪になってストレッチをしながら過ごします。

このタイミングは、選手達はプレーの話をはっきり覚えています。そして気持ち的にもまだある意味「モード」に入っています。なので真面目なサッカーの話にストレスなく入ってくれます。また、もうプレーはしていないので、ゆっくり対話形式で話すことができるのもその特徴です。これ、同じ話を練習前にしてもいけません。まだ「モード」に入っていませんし、そもそも話題にするプレーを身体で覚えていません。同じように、練習後、時間が経ち過ぎてもだめです。例えば、一度ストレッチが終わってシャワールームに入ってしまうと基本的にOUT。スイッチが完全に入れ替わります(※1)。監督ならまだしも、ヘッドコーチにこれをやられるとストレスの方が多くなります。

この「アディショナルタイム」を如何に使うかというのは指導者として大事です。勿論、扱うテーマによっては時間を置いて話したほうがいい内容もあります。良いも悪いも「モード」に入っているということですね。

今日はそんな練習後、4人と別個で話すことができました。まず初めに大事なこと。それはまず改善された先に見える景色を想像させてやること。選手としてもう一段階価値を上げた自分を想像させるんです。そうすればワクワクして話を聞きます。これは大人であっても同じで、やっぱり上手くなりたい。そして、次はテーマや手段を明確に論理的に伝えてやります。ここで大事なことは分かり易く伝えるということ。これが上手くいった時は目を輝かせながら話を聞いてくれます。今日はその内1人の選手からは「ありがとう」の意を込めてハグされました。これは指導者として、自身の経験や知識が目の前の選手に生かされたことを実感する瞬間です。素直に嬉しい瞬間です。

ただ、これで終わったらいけません。最後に一つ約束を取り付ければ完了です。それはこのテーマについて今後本人に厳しくアプローチするためのある意味、許可を得る為の約束です。

自分:「お前がよかったら、このテーマについて俺はお前をこの一年サポートすることができるけど?」

選手:「そりゃ勿論頼むよ」

自分:「わかった。でも分かってると思うけど、時には厳しく言うよ?」

選手:「当然だよ。どんどん言ってくれ!」

そうやって、ふと隣を見ると、監督も同じように複数人の選手と個別で対談していました。これらの会話の内容は練習後にスタッフで共有します。こうやって一人一人のプロジェクトをより豊かなものにしていく。そうすることでチームは着実に成熟していく。そう信じています。

 

※1 これは日本のそれと大きく違う部分かもしれません。練習前、練習中、練習後とスイッチがわかりやすいくらい入れ替わるのは何なのでしょうか?これは以前エイバルトップチームの選手達と過ごしていた時にも強く感銘を覚えた部分です。

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