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指導者合宿報告3 〜エイバルの練習場を訪問〜

エイバルのトレーニングを観てきました。トレーニング場は場所は市街地から車で約30分の郊外にあります。バスクのスイスと言われる山奥に立地していて、静かで練習に集中できる最高の場所です。エイバルの1番の強みはインテンシティの高い練習。それを求めるバスクの文化。練習で120%出せる選手を優先的にとってきています。そういう監督を連れてきます。今回観た練習も非常にプレーリズムの高い良く締まった練習でした。監督のメンディリバル氏はフリーズを一切使わず兎に角各選手をどんどん修正していきます。油断していると怪我してしまいそうなくらいに高い強度に圧倒されます。「うまい選手をとるのではなく働ける人間をとる。」という強化ディレクターフラン・ガラガルサ氏の言葉からもわかるとおり、皆が必死にトレーニングに打ち込んでいるのが印象的です。

メンディリバル監督はしっかり指導する監督として知られます。トップレベルの監督の中には選手に気持ち良くプレーしてもらうことを優先する人もいます。しかしメンディリバル氏は違います。各選手の経歴は関係ありません。誰が中心選手で誰がBチーム所属の選手かどうかは関係ありません。全ての選手に同じようにしっかり要求します。

練習を指揮する指導者として大事だとわかっていながら疎かにしてしまうことって色々あります。それはしっかりメニューの意図を選手に理解してもらってからスタートさせるということ。雑な理解のまま初めてしまい激しく選手は体を動かしただけであまり他に得られない時間で終わってしまうことがあります。メンディリバル監督はしっかりと丁寧に説明し、トレーニングの時間のクオリティが最大限に引き出されるよう強調します。visitaatxabalpe4

練習後には監督本人との会談。チームの率いること。一週間のプランニングのこだわり。相手チームを意識することについての本人の哲学。トレーニングの最中にどんなことを意識して指導しているのか等、インタビューは非常に内容の濃いものになりました。何よりも本人のこれまでの経験がにじみ出た非常に説得力のあるもので、通訳をする自分にとっても感動的な時間となりました。そんな中トレーニング中に大事にしていることは?という質問を投げてみました。というのも彼はトレーニング中にフリーズを入れて説明することを滅多に行いません。するとこんな答えが返ってきました。「トレーニングは兎に角シンプルなんだ。そんな中で兎に角プレーリズムがより高い状態でトレーニングさせることを何よりも優先するよ。それがフットボールのエッセンスだと思っている。」彼は練習を考える際に選手の気持ちも非常に重要視します。練習を止めることは指導者のエゴだと言わんばかりに徹底的にプレーさせるその姿勢に多くの指導者が自身の指導について考えさせられるものです。しかしそんな中で最も印象的で圧倒された本人の監督力は決してテクニカルな分野ではありませんでした。それはメンディリバル氏のその温かな人間性です。「それは皆んなついていくよなぁ。」とこの人が率いるチームはみんなが団結して良いプレーをする理由がわかるほど人としての魅力が溢れ出ていました。指導者として現場に立つ上で最も大事なものを教えていただきました。

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また同クラブの心臓フラン・ガルガルサ氏と話をすることができました強化部責任者として近年のエイバルの躍進の立役者であるフラン氏。4年前に3部を6,000万円規模の予算で戦い見事2部を果たし翌年は1部に昇格したエイバルでは何が起こっていたのか。40億円規模の予算を抱えるにまで至った現在はどんなプロジェクトを持って日々活動しているのか。スペインサッカー界の風雲児といわれる同クラブの過去・現在・未来についてしっかり話を聞くことができました。

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