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【参考記事(2015年10月)】U19とU11チームの監督。そしてエイバルでの通訳

こんにちは、岡崎です。これからは自身の現場経験についてもブログというカタチで発信していきたいと思います。この秋でスペインバスクでの生活が6年目に突入しました。「世界を股にかけたプロサッカーチームの監督になる。監督としてチャンピオンリーグに出場する!」というのが夢で日本を飛び出したのが5年前。こちらに来てからは兎に角第一監督としてチームを率いることに拘ってきました。これまで指揮してきたチームは小学生、中学生、高校生、社会人のチーム。そして今季15-16シーズンは2チームの監督をしています。アスカルチャFTというサッカークラブでU19リーグを戦うチームとU11リーグを戦うチームの監督です。

U19チーム 〜日本人監督としての課題〜

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監督をするU19チームはプレフェレンテ(preferente)という名前のリーグを戦っています。県で上から2番目下から3番目のカテゴリーで、そうですねこちらの高校生年代が戦うリーグでは「真ん中よりちょっと上」くらいの位置付けのカテゴリーでしょうか。このチームをフッボラを一緒に運営しているイニゴ・ロペスと日々率いています。リーグに所属する選手達の質は僕がこれまで見てきたリーグの中では最も質の高いものなので、これまでよりレベルの高い練習・試合ができることを日々楽しんでいます。しかし!現在チームは2節を消化して0勝2敗0分けで降格圏にいます。今年チームの目標はリーグ残留。16チーム中4チームが降格するという厳しいリーグで30試合後に12位以上でフィニッシュすることが僕の任務なのでこれではかなりまずい状態です。毎年第一監督をしていると日本人が海外でチームの指揮をとる上での沢山の難題にぶつかります。そして例に漏れず今年もバシバシ課題にぶつかっています。今日はその中でもシーズン当初にぶつかる壁を紹介します。それは「選手の獲得」について。これはアマチュアクラブのチームが良いシーズンを過ごすために監督が最初にしなければいけない重大な仕事です。この一年どんなメンバーでリーグを戦うのか?監督はそのリーグのレベルと求められる結果を照らし合わせながら20人前後のメンバーを決定していきます。僕が所属しているクラブはこの地方の小さな町クラブで、選手を獲得するためのスカウトなんて存在しません。指導者は補強をしたければ自分で探して自分でコンタクトをとって自分で交渉して選手を獲得しなければいけません。そういう意味では現地人よりも地理感がなく、現地でのネットワークの弱い外人の僕は大きなデスアトバンテージを抱えています。今年も僕は監督として全く無力でした。監督として一人として選手を連れてくることができませんでした。そんな中アシスタントコーチであるイニゴのおかげで5人の補強の補強に成功しました。今でこそギリギリなのに、仮にこの5人がいなかったらと想像するとぞっとします。海外では尚更「信頼関係のある、デキる」仲間の存在が絶対に必要だなと感じます。

U11チーム 〜サッカー面以前での格闘

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そしてもう一つ10歳のチームの監督もしています。兎に角結果が求められるユースチームとは一転、こちらでは各個人がサッカーを学ぶことにとことん寄り添うことが求められます。おまけに彼等はサッカーコート反面を利用して行う7人制サッカーをプレーします。同じサッカーというスポーツに打ち込むチームでもここまで違うものかとあらゆる場面で感じながらその違いを凄く楽しんでいます。高校生よりも子ども達の方がよっぽど吸収力がありますし何より純粋ですw。とは言うもののグループを率いる以上それぞれ特有の難しさがあります。まずこのチームは大きな問題を抱えています。数人を除いて基本的に皆練習には遊びに来ている子達が殆どだということ。彼等はサッカーを初めて3年目。これまでずっとこの空気でやってきたそうです。そのせいで何回も練習をストップしなければいけない状態です。自分の指導者としてスタイルも変わりました。最初は優しめの対話型指導者だったのがこの一ヶ月状況を分析する中でもっと「怖い」指導者のスタイルに変わってきていますw。今はサッカーの話をする以前のところで日々格闘しているといった感じですね。そこで今年僕が一つチャレンジしているのが保護者とのコミュニケーション。小さい子ども達のグループを率いる時って保護者とどう信頼関係を作るかって結構重要なんだなぁと感じます。ある意味12人の子ども達とその親を30人程度のグループがあると思って日々接しています。ただ親と話すがなれないんです。。日本でジュニア年代を指導していた時は抵抗なくやっていたんですがこっちでは少し保護者とは少し距離を置いていたところがありましたし、彼等の存在にまで意識が向いていなかったんですね。サッカー以外の話になるとなんか調子が上がらないというか何というか。。今年は練習後や試合後に積極的に彼等の輪の中に入り積極的にコミュニケーションをとっています。こちらからは子ども達の練習態度について今は話をしています。すると面白いことにかなり効果があるんですね。翌日ものすごく集中して練習する子達がいるんです笑。それにしてもこっちの子はものすごくパワーがあるし生意気です。練習後無茶苦茶疲れます。

エイバルでの通訳を通じて 〜驚くべきインテンシティーの高さ〜

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バスク第3のプロクラブSDエイバルに乾貴士選手が移籍しました。そこで僕も通訳として同クラブトップチームに帯同しています。主にトレーニングの通訳として乾選手のサポートをするのが僕の役目で日々のコミュニケーションの中で乾選手からは多くのことを学んでいます。またスペインのトップリーグで戦う他の選手達そしてスタッフと接する中でも日々多くの学びがあります。今日はその中から一つ。同チームのトレーニングにおけるその驚くべきインテンシティーの高さについて。エイバルトップチームは現在7節を終えて勝ち点12でリーグ7位を走っています。これは新加入15人による全く新しい集団であるということ、そして予算がリーグ最低であるということを考慮すると素晴らしい成績です。ではその好調の理由は何なのでしょうか?それは僕にはわかりません。なぜなら僕はこれまで一度もプロクラブのトップチームの現場で働いたことがないからです。経験もなければどこかのチームと比較することもできません。しかし一つ言えることは、このチームは非常に高いインテンシティーで日々練習しているということ。

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その理由は大きく分けて3つ思い浮かびます。一つは監督の色でしょう。監督のメンディリバル氏はトップレベルの選手達相手に「しっかりと」トレーニングをさせる監督としてスペイン国内では知られています。どの選手にも大声を張り上げて分け隔てなく要求します。強い態度でトレーニングを指揮する彼の姿は選手の練習に対する意識にも少なからず影響を与えます。いつも練習はピリっとした空気が漂っています。もう一つは選手達。皆良い練習をしようという意欲に満ちています。誰も練習で手を抜く選手がいません。ボール回し(Rondo)をみんなでワイワイガヤガヤやった後は、次に主なメニューに移行する際にも選手達は自分でそのスイッチを切り替えます。そして表情を変えて今度は厳しくファイトするわけです。アマチュアクラブのユースチームでいつもその切り替え隣でそんな彼らを見ていて物凄くプロフェッショナル性を感じますし、良いグループだなぁと感じます。3つ目は練習でのプレー速度です。こちらではプレーのリズム(Ritmo de juego)という言い方もします。インテンシティーを高める上ではこのプレー速度は重要になってきます。きっと同じ監督で同じ意識を持った集団でも速い速度でプレーを実行できる選手が揃っていなければそのインテンシティーはそこまで高まらないでしょう。チームに帯同し始めた一週目そのプレー速度に目を見張りました。皆とにかく決断するのが早い。だから各々のプレーも自ずと速くなる。そして技術が正確なのでそれもプレー速度を加速させます。またボールを強く蹴ることがしっかり訓練されていておまけに芝生がしっかり湿っていてボールの質も高いのでそれもプレー速度を高めます。また皆アスリートなので身体的な移動も速い。これらが相まって町クラブの小さなユースチームを見ている僕はポカンとあっけにとられてしまいました笑。

というわけでこれからこのように僕自身の活動についてもブログを通じて載せていきたいと思います!

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