RM-ATH

リーガを観て指導する 第9節

世界中にビルバオの誇りを見せつけた試合

アスレチック・ビルバオがサッカー界に多くのものを訴えてくれた試合になりました。このスポーツは優れた個が集まるだけでは必ずしも良い結果を得ることができないんだよということを。フットボールでは強い気持ちを持つことが大事なんだよということを。このスポーツをしっかり理解し、コレクティブにプレーすることが如何に大事かということを。今節アスレチック・ビルバオは7人のレギュラーメンバーを怪我や累積で欠いた状態でサンチャゴベルナベウに乗り込みました。そこで彼らが見せたのはまずその強烈なメンタリティーでした。戦うんだという強い強いメンタリティーでした。自給自足世界一の同クラブが誇るカンテラから輩出された選手たちが逞しく長年たくさんの人たちによって紡がれ積み重ねられた仕事を表現してくれました。守備をコンパクトに状況に応じて高い位置でのプレッシャーそして中盤でのブロックをうまく使い分けていました。彼らはアスレチック・ビルバオはトップチームの更なるパフォーマンス向上の為下部組織に大きなウェイトを置いています。強化と育成が限りになくイコールで結ばれた世界唯一のクラブです。限られた資源や才能を最大限に開発することを全てとし、それを長い年月をかけて取り組んできました。今節はそんなこれまでの積み重ねを世界中に示すことができたとしビルバオの人々の自尊心大きく膨らむ一試合になりました。彼ら育成部の進化は止まりません。今もちゃくちゃくと次世代に向けて日々戦っています。そしてこれらは日本代表の強化と大きく通じるものがあります。

選手ではなく人間が良いサッカーをする

Eibar1スペインリーグが勉強になるのは沢山の異なった良い例があるということ。433のコンビネーションプレーモデルを採用するチームもあれば、352のリトリートモデルでプレーするところも。エイバルは442のアグレッシブでダイレクトとコンビネーションをミックスしたようなフットボールを見せてくれています。皆、ちゃんと訓練されているんですよね。442でプレーする際は前の前線の選手の戦術的コーディネーション力が求められます。最終的にプレーの構造を修正するのは一番見えている選手だからですね。中に入る時、サイドに流れる時、その方法は様々です。彼らの特徴は長いプレーも短いプレーもしっかりと使い分けられるということです。442でスペースを上手く共有してサッカーがしたいなぁと思ったら是非この試合をみてください。そして各選手の特徴をしっかり考慮して皆が一生懸命走っています。例えば乾選手がボールを持った場合は2トップの内の一人は必ず同サイドに流れます。しかし逆サイドのペドロ・レオンがボールを持った場合のチームが取る行動は異なります。皆がゴール前に詰めにいきます。中に鋭い切り込むことのできる乾選手とリーガ最高のキックを誇るペドロ・レオンのそれぞれの良さを生かすためですよね。こう考えると良いサッカー(コレクティブな)をする為には「自分はこいつの為に走るんだ」と真剣に思ってピッチに立つことがすごく重要ですし、それをしっかり実行できる選手を獲得することもしくは育成であればそういったピッチ外の部分を強く強調することがどれだけ大事かという部分に目を向けさせられます。強化ディレクターのフラン・ガラガルサ氏がいつも言っています。「私は選手を探しているのではありません。人間を探しているのです。」と。

Comments