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バスクフットボール15-16

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夏も終わりスペインサッカー界も新しいシーズンに突入しています。昨シーズン終了から先日の夏季移籍市場が閉じるまで今年も沢山のニュースが飛び交いました。そんな中、私たちフッボラ(futbola.es)はバスク地方を拠点に活動していることもあり、バスクのサッカーに関するニュースをお届けしたいと思います。ラウル・ガルシア選手のアスレチック・ビルバオ加入はバスクサッカーにとって大きなニュースの一つでしょう。ナバーラ州出身の彼はでCAオサスナの下部組織で育ち、長らく同クラブのトップチームでプレーをしてきました。移籍後初戦ではさっそく持ち前のヘディングシュートでゴールを挙げています。

1.31年振りのタイトル

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アスレチック・ビルバオはスペインスーパーカップでバルセロナを退け、31年振りのタイトルを獲得しました。アスレチック・ビルバオはスペインサッカーにおいて巨頭2クラブ(バルサ・Rマドリー)を除けば最も多くタイトルを獲得しているクラブです。しかし、近年のサッカーではそれが難しくなっています。各クラブの扱う年間予算はどんどん大きくなり、外国籍の選手の獲得が自由になったことで地元の選手のみだけで戦う独自に哲学を掲げる彼らは長年タイトル争いからは縁遠くなっていました。そういう意味では今回のスーパーカップ優勝は地域の人たちにとって大きな景気付けになりました。おまけに勝利した相手は昨年三冠を達成したあのFCバルセロナ。ビスカヤ県の人たちの喜びは爆発します。

2.見つける・育てるが花開く 〜Bチームの2部昇格〜

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そして今季大きく取り上げるべき同クラブのニュースと言えばこれでしょう。ビルバオ・アトレティック(Bチームの名称)2部昇格です。これは間違いなく長年同クラブ下部組織が良い仕事をしてきた結果だと言えます。今後の記事で詳しく紹介していきたいと思いますが、アスレチック・ビルバオが「若い選手を見つける」・「選手が育ちやすい最適な環境をつくる」という点において世界で最も優れているクラブの一つだと言うことが名実共に証明されたことになります。昨季バルセロナBが3部に降格したことを受けてビルバオ・アトレティックは今季スペイン2部でプレーする唯一の「Bチーム」になりました。23歳以下の選手達で構成されるこのチームはスペイン2部を戦う上では非常に若いチームです。このチームを率いて5年目になるクコ・ジガンダ監督はあくまでこのチームは育成を目的に活動するチームだと言い、同チームに所属する選手達はトップチームにいつ呼ばれても良い準備ができているよう常に自分を高めておくことが主に仕事だと言います。

3.降格して残留したエイバル

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昨シーズン末、バスクサッカーはリーガエスパニョーラ1部から一つクラブを失いかけたのをご存知ですか?その名もSDエイバル。リーガで最も年間予算の少ない同クラブは昨季75年のクラブ史上初めてリーガ1部を戦っていました。素晴らしい成績で前期を折り返すも後期は苦戦し、降格争いを強いられます。最終節ではホームで既に2部降格が決定したコルドバを倒すもののドラマティックな結末の末2部降格が決定しまいます。降格圏にいたグラナダがAマドリードと引き分けたこと、そして同じく降格圏内にいたディポルティーボ・ラコルーニャがカンプノウでバルセロナを相手に2−0から追いついてしまったことを受けて、SDエイバルの降格が決定するんですね。試合後の記者会見でエイバルの監督ガイスカ・ガリターノはこのように述べています。「今年の彼らが(バルサ)がカンプノウで2-0をひっくり返されるなんて見たことがないし信じられないよ。」またこの記者会見でガリターノ氏は自身がクラブを去ることを公表してしまいます。その後の大どんでん返しが起こることを知らずに。リーグ終了から一週間後、13位でフィニッシュしたエルチェは財政難による給料未払い等の問題で二部降格の制裁が言い渡されます。その結果18位でリーグを終了したエイバルの繰り上がり一部残留が決定するわけですね。

4.好調の新エイバル

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昨年エイバルに所属していた選手殆どが契約が切れるかもしくは他のクラブのレンタル移籍で所属している選手でした。また今述べたように監督のガイスカ・ガリターノは成績不振を理由にその日の記者会見でクラブを去ることを公表してしまっていました。これらを理由にクラブは翌年も1部で戦う為に必要な15人の選手と新監督を見つけることを義務づけられます。今シーズンはその16人のメンバーが新しく加入し全く新しいチームとして活動しています。そしてその中の一人が日本人の乾貴士選手。乾選手に移籍金はエイバルクラブ史上最も30万ユーロ(約4000万円)だと言われていて、その額はそれまでエイバル史上最も移籍金の高かったダニ・ニエト(バルサB→エイバル→シュコダ・クサンティ)選手の約3倍だそうです。このことからも如何に乾選手がクラブから期待されているかわかるかと思います。またこれを受けて、フッボラの岡崎も乾選手のトレーニング通訳としてエイバルトップチームに帯同しています。現在エイバルはリーグ3節を終え勝ち点7でリーグ5位につける好調な滑り出しをしています。エイバルそして乾選手には是非頑張ってもらいたいですね!

5.今季のビスカヤ県 〜スペイン国内で最もサッカー熱のある県!?〜

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最後はよりローカルな話をしたいと思います。我々フッボラが主に活動するバスク地方ビスカヤ県に関するもの。今季このビスカヤ県は3部リーグ(セグンダB)に7つものチームを抱えることになりました。昨季スペイン4部でプレーしていた3つのビスカヤ県のチームが上位に食い込み、スペイン全土で行われる厳しいプレーオフを勝ち進み3部への昇格を達成したからです。ビスカヤ県の人口は115万人。この規模の都道府県に3部で戦うサッカークラブが7つも存在することは凄いことです。スペイン全土の都道府県を見渡してもこれは最も多い数だそうです。また日本の都道府県に照らし合わせてみるともっとわかりやすいかも知れません。人口だけでみると、大分県、石川県、山形県がビスカヤ県と同じ規模にあると言えます。これらの県にJ3を戦うクラブが7つもいることを想像してみてください!そういう意味ではこのビスカヤ県は毎週末1部、2部、3部の試合が楽しめるサッカー好きにはたまらない県ですね!

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