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フッボラW杯寸評集 〜グループリーグ3日目編〜

イラン1-1ポルトガルB iran-portugalポルトガル人監督同士の対決でした。改めてポルトガルは世界有数の監督輩出国であることを世界に知らしめた試合になりました。まずポルトガルはこれまでとは異なる種類のサッカーを表現します。サッカーの試合では、特に短期決戦の代表チームの試合は前半に準備してきたものが見えます。ある意味一番“トレーニング”が見える時間帯ですね。その後は疲れや感情が大きなり各々の“素”がより見えてくる。選手の裁量の範疇が大きくなってきます。そういう意味では前半はポルトガルのFERNANDO SANTOS監督の準備がはっきりと見え、それが効果を発揮していました。イランは居心地が悪かったでしょう。事実、両脇のスペースをえぐられ続けた6番EZATOLAHIはもうヘトヘトになって止むを得ず交代させられる羽目に。一方イランも良かったです。素晴らしい速攻でした。どんな風にトレーニングをしているのか見てみたいですですね。今日の一番のトピックスはこれ。イランの最も優秀な選手の一人で主将でもある3番HAJI SAFIを交代させたその理由です。カードをもらっていたとは言え、彼を変えるというのは大きな決断が必要です。それは間違いなく感情をコントロールできてなかったからでした。それは監督からピッチに残されたメンバーへの強いメッセージです。事実この交代をきっかけにイランは(何とか)落ち着きを取り戻し同点に追いつきます。改めて高ぶる感情をしっかり押さえつけてプレーすることの重要性に気づかされました。
またイランの若きエースSARDAR AZMOUNは欧州主要リーグで活躍する力があることをこの試合でも証明しました。そしてあのQUARESMAのゴールは嬉しいですね。あのアウトサイドであのゴールを決めれるのは彼とモドリッチくらいしかいなさそうですね。同世代で幼少期から一緒だったロナウドとのセレブレーションは感慨深いものがありました。

デンマーク0-0フランスC dinamarca-francia両チームとも色んなものを試した試合になりました。ですので感情の起伏が少ないテストマッチのような雰囲気でした。残り15分デンマークがメンバーを変え、前がかりになったところからワクワクし始めました。でも最後は両チームの色んな兼ね合いでそれもなくなりました。
フランスはMENDYが復帰したのは大きかったです。グリーズマンに変わって入るFEKIRもいいプレーを見せました。そして改めてフランスの一番手薄なポジションは右サイドバックだということもわかりました。あとはキーパーも足りません。
デンマークには興味深い変更がありました。6番CHRISTENSENをアンカーで起用。彼はアンカーとして何ができるのだろう?と注目して見ていました。前のインサイドハーフ2人がその前でしっかりスペースを消して蓋をしていたのでそこまで大きな仕事は求められなかったですね。特にボールを持って何ができるのかを見たかったのですが、スペースと時間が多い場所でプレーしていたのでそこまでは見えなかったです。ただ決してすごいなというイメージは持てなかったです。一方途中で入った15番FISCHERは非常に興味深い選手だと思いました。すごく周りとの関係づくりにアンテナを張った気の利く選手ですね。そういう意味ではデンベレとは真逆のタイプなのかな、と。デンベレ全然好きになれません。彼とはサッカーしづらそうです。デンマークの8番DELANEYの試合でした。しっかり耐えて戦う。スペースを決してカウンターで駆け上がる。チームにああいう選手がいてくれたらいいなと思う選手です。どんなタイプの試合でも絶対にチームを助けてくれる選手。一番残念だったのは我々フッボラが大ファンの魔法使い2番KROHN-DEHLIが出なかったことですね。前節も勝ちに行きたい時に使われなかったですし、この試合も出してもらえないとなるとこれは一度も見れないまま終わってしまうのでしょうか。

ナイジェリア1-2アルゼンチンD Nigeria-Argentinaこれでまだアルゼンチンが見れますね。本当に良かったです。後半が始まる直前のメッシによるミーティングが印象的でした。そして後半、テレビの前できっと億単位の人々が「アグエロを早く出して!泣」って叫んでいたと思います。Nicolas OTAMENDIは世界最高峰のセンターバックだということを再認しまし、Cristian PAVONは次のアルゼンチンサッカーを引っ張る存在になるんだろうなと思いました。もう昔のあのディマリアはもう帰ってこないのでしょうか?BANEGAのプレーざまは本当に格好いいですね。そしてマスチェラーノ。あの舞台で不本意なPKを取られた後、あそこまでのプレーができるそのパーソナリティには脱帽です。
そんなマスチェラーノにしても、クリスチャーノもクロースもスアレスも。トップレベルの選手達の見て思うことは本当に「脳が強い」ということ。脳へのプレッシャーが強ければ強いほど最高の自分を発揮するのが彼らです。そしてそうじゃない人達、もしくは逆に自分の力を発揮できなくなってしまう人達が多くいる中だからこそ余計に彼らは目立つんですね。だからこそあの前半のメッシのゴールを見た時は本当に神が乗り移ったんじゃないかと思わされるわけですね。彼らが世界中の子ども達を魅了し、何百億というお金を動か所以がそこあると思います。強烈な“脳”です。改めて、そういった脳を持った若い才能の芽を潰さないこと、また脳が強くなる環境を用意することが大事だと思いました。だからこそ強いプレッシャー下で何度もプレーすることがサッカー選手が成長する為に一番大事なことだと言われるわけですね。「育てる」とか「作る」なんていうのはおこがましい話で、まずはその才能を見逃さない、潰さないこと。そしてその才能に対して近くにいる人間が少しでも貢献できるように頭を捻らすこと。それが指導だと思います。ある意味召使いに似たようなところがあると思います。
「さぁここからアルゼンチン乗ってくるんじゃないでしょうか!」と言われます。ただそれには疑問を抱かずにはいられません。他の強豪国と比べて各ポジションを埋める選手のアベレージが低いです。役者不足な感が否めません。

セルビア0-2ブラジルE Brasil-Serbia「ネイマーーーーール!笑泣」がこの試合の正しい分析なはずです。凄すぎてもう笑いが出てきます。同時に感動して泣きそうにもなります。神の化身みたいです。#セルビア代表 はとてもいいチームだったのでもう1試合でも見たかったので残念でした。#ブラジル代表 を見て改めてサッカー選手が「サッカーって楽しいなぁ」って思って仕事することが大事だと思いました。そしてサッカーを理解し、サッカーを表現できる「#個」が集まると誰にも止められない「#チーム戦術」に変わるんだという戦術論も学ばせてくれます。いやぁサッカー界に王国が帰ってきました。これだからあのカナリア色のユニホームに世界が憧れるわけですね。そしてあの国歌はサッカー界の賛美歌のようなものです(一部のライバル国のファンを除いて)。改めて #ダニエウアウベス の不在が悔やまれてなりません。そして #マルセロ に変わって #フィリペルイス なんてどれだけ贅沢な交代なんだと言われますしその通りだと思います。でも決定的な違いがあります。それは芝生の上で表現する「歓び」の量です。マルセロは見ているものを幸せにしてくれる最高のプロフェッショナルです。あと #ネイマール ですが、まだまだギアが上がりそうですね。楽しみです。

メキシコ0-3スウェーデン / 韓国2-0ドイツ F CoreaSur-Alemania:Mexico-Suecia

02年のフランス、10年のイタリア、14年のスペイン、そして18年のドイツ。まるで前回優勝国が予選敗退するというルールがあるみたいです。スウェーデンは守備が注目されています。しかしその攻撃的メンタリティも同じくらい注目すべきです。1戦目から常にそのメンタリティは変わりません。勿論守備も良いです。というか全部いいです、このチーム。サッカーが上手い。そして団結してる。あのキャプテン #Granqvist の存在はかなり大きいんだと思います。ある意味#クリスチャーノや#メッシ#モドリッチのような存在ですね。

ドイツは良かったです。韓国は全然ダメでした。すごかったのは毎度の事になりますがキーパー #ChoHyuWoo)と19番 #KimGwonYoung だと思います。そして11番#ファン•ヒチャンの”中継ぎ交代”はなんだったのでしょうか?
このグループF四チームの試合を観て改めて感じたこと。それはサッカーというのはどんなに良くても“何かの力”が働いてどうしても点が取れないことがあるということ(#ドイツ)。良くなくても後ろのメンバーが集中していてキーパーが凄かったら点は取られないということ(#韓国)。そしていくら気持ちを入れても絶対に最高潮にはなれない時があって、その時に好チームと当たると3-0で嘘のように負けてしまうこともあるということ(#メキシコ)。サッカーが上手くカリスマを中心に団結しているチームは強いということ(#スウェーデン)。

戦術的な観点から見たドイツのプレー振りは良かったです。緻密な準備が見えました。完全に韓国の中盤の背後を突くことに成功しました。そして交代も見事でした。丁度 #MarioGomes のタイミングだなと思った瞬間には本人がピッチに入って行った時には「さすがだなぁ」と思いました。その後の交代も理にかなっていました。あれだけ自分達のアルゴリズムを変えながら全体のポジションバランスが崩れなかったのも凄いなと思いました。#Hummels のクロスに入っていく判断も抜群でした。ただゴールが遠かった。今回のドイツの惨事を見て、分析というものに重きを置き過ぎてしまい集団の感情というもの等閑にされてしまった気がしてなりません。

日本0-1ポーランド / セネガル0-1コロンビアH Japon-Polonia:Senegal-Colombia日本代表決勝トーナメント進出!これで日本のプレーがまた見られます!代表チーム本当にありがとう!
今回取り上げるべきは“あの判断”でしょう。W杯史上に残る試合になりました。それは倫理的で哲学的。答えのない興味深いテーマです。是非日本の学校で子ども達のディベート題材として扱ってほしい。ビジネスの世界でも同様です。「あの場面でゴールを目指すかどうか」皆さんはどう考えますか?
ちなみにポーランドの世論は大変なことになっているそうです。友人のサッカー指導者であるポーランド人から連絡がありました。「何も失うものがない中、#日本代表 に対して点を取りに行かなかった自国代表に大きな恥を感じている。」と。勿論今回の日本代表とは大きく立場が異なります。チームの内紛により大会に集中できなかった #ポーランド代表 は不甲斐ない2試合を過ごしてきました。そしてこの日本戦での“あの姿勢”ですから大変。ポーランドの国内世論は帰国する自国代表に空港で強烈なブーイングが待っているだろうと伝えています。
スペインの指導者仲間達から言われました。「あの侍の精神はどこに行ったんだ」「寂しい姿勢だったね」と。ただ言うは易しです。あの場面でゴールを目指して欲しかったなんて言うのは簡単です。じゃぁあなたが1ヶ月前に急遽就任した監督だったら「点取りに行こう」なんて言えてましたか。あなたが選手だったら「いえいえ攻めましょうよ」なんて言えてましたか。僕は色んな個人的感情が沸き上がる中、自身をチームに捧げた選手の皆さんを誇りに思います。そして結果を出した日本代表チームの功績はとても大きなものだと思います。
ただ #ビエルサ監督 ならあの場面でも攻め続けるメンタリティもったチームを作っていたのも間違いありません。「ハリー・ポッターと秘密の部屋」でダンブルドア校長がハリーに言いました。「自分がほんとうに何者かを示すのは・・・自分がどのような選択をするかということなんじゃよ」。日本代表は何者か示したわけです。
物凄く考えさせられる試合でした。そして日本代表ありがとう!

 

 

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