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トレーニング 〜指導者が存在する理由〜 1

新コーナ「トレーニング 〜指導者が存在する理由〜」。これからは定期的に皆さんと一緒にトレーニングについて考える空間を作っていきたいと思います。記事を書いているのはフッボラ2人、共にサッカーの指導者です。そして読んでもらいたいのは日本で指導者をしている同志の皆さん。スペイン語で指導者はENTRENADORと言い、直訳するとそれは「トレーニングをする人」になります。我々の存在意義は日々のトレーニングで何を創り上げることができるか。トレーニングというのは言わば私たち指導者が存在する理由そのものだとも言えます。皆さんと僕たちがトレーニングの話をせずに何を話しようと言うのでしょうか。

原理原則と道具inigolopezatsushiokazaki

我々にとってトレーニングとは決してトレーニングメニューを作り、それを練習場に来た選手たちと一緒に実施するだけの作業ではありません。その以前に基礎となるコンセプトが存在します。これらのコンセプトの全ては後に選手達がピッチで自分たちのフットボールを表現する上で必要であり、さらに言うと我々は所属するクラブを創っていく上で書くことのできないアイデンティティであったりします。決してプレーモデルについて話をしているわけではありません。システムの話もしていません。それはその後どんなプレーモデルやシステムにも適用することができる言わば原理原則のようなもの。そして原理原則を知る中で各個人は道具を備えていなければいけません。道具とはイメージとしては技術に似たようなもの。どこからが戦術でどこからが技術なのかという議論を避けるために敢えて道具という言葉を使っています。原理原則と道具それらをあらゆるメニューの中で求めていきます。選手たちはあくまでこれらを理解することでフットボールを知り、結果的に各プレーモデルやシステムを操れるようになっていきます。

スクエアトレーニング01 cuadrado

誰もがやったことがある四角形のグリッドを使ったメニュー。まずは相手を固めるためにもしくは1vs1の突破の前段階で使用する「運ぶ」という道具に磨きをかけます。またコントロールとパスにも意識を向けることができるメニューです。パスは「張った(強い)」パス。コントロールの際は次のプレーを行う上で足の選定を強調することでボディプロテクトの意識付けに取り組みます。特にこの場合は相手に近い方の足がいかに戦(いくさ)の際にボールを失わないことを助けてくれるかを強く強調すべきでしょう。次のプレーを助けてくれるコントロールを意識つけることも重要です。プレーリズムを強調するべくコントロールとパスの間の時間ができるだけ少なくなるようにも求めます。決して全てを足元に止めるべきだというわけではなく、スペースにコントロールをして自分の体をそこに持って行くにしてもその加減に注意を払わせます。あとは俊敏性やスピードに個人差があるのはそこは一定の場所にコントロールすることは言いません。どのように相手を突破するのか。ポジションでもって突破するのかそれともコントロールでもって突破するのか。もしくはいずれでもなく体を入れることで突破するのか、足元でボールを受けてドリブルでもって突破するのかetc様々なバリエーションが出てきます。中に入ってボールを受けることを許すことで180度のターンを強いることができます。新しい動作がうまれます。前もって情報を得ていく習慣をここでは求めやすくなります。我々指導者がいかに見えるかでとんでもなく豊かな時間を提供してくれるメニューです。

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